著作権の大きな特徴とは？

－著作権って？－

　「著作権」という言葉からどのようなイメージをお持ちになるでしょう。「著作権」とぱっと聞いた限りでは例えば何か作品などを作ったときにそれを他人に勝手に使われたり、好き勝手に手を加えたりされない権利？みたいなイメージをお持ちになるのではないかと思います。

特に絵を描いたり、映像作品を撮影したり、文章を書いたり、あるいは音楽を作ったりといった創作活動をしている人にとって、著作権は自分の成果を守るための大切な権利なのでは？と。

－安心して自分の作品を守る仕組み－

　著作権の大きな特徴は、作品を作った瞬間に自然に発生するという点です（「無方式主義」といいます）。つまり、みなさんが描いたイラストや書いた小説はなにか特別な登録や申請なんかをしなくてもその時点で「著作物」として法律上の保護を受けることになります。これは特許や商標と違い、出願手続きが不要であるため、創作活動を始めたばかりの人でも安心して自分の作品を守れる仕組みです。また著作権制度の目的の一つである「創作の促進」に照らしても、煩雑な手続き（登録・申請）を排除する「無方式主義」が合理的であると考えられていることの現れです、

ちなみに上にあげた「イラスト」や「小説」など以外にも、たとえば私たちが何気なく撮ったスマホの写真一枚など日常的なものに対しても著作権は発生します。そのようにせっかく対象範囲を広くとっているのに、一方で作品を作るたびに毎回「登録」やそのための「申請」なんかをしなければ保護されないとうのは制度としてなじまないですよね。「無方式主義」はそのようなニーズに対応した国際的なルールとなっています。

－大切な作品を守るために－

　ただし、著作権があるからといって、すべてのトラブルを自動的に防げるわけではありません。

　例えば、作品を企業に提供する際や、共同制作を行う場合には「誰がどの権利を持つのか」を契約書で明確にしておくことが重要です。契約が曖昧だと、後から「使用範囲をめぐって揉める」「収益分配で意見が食い違う」といった問題が起こりやすくなります。

また、文化庁には著作権の登録制度もあり、譲渡や相続の際に権利関係をはっきりさせるために活用できます。必ずしも全員が登録する必要はありませんが、ビジネスに関わる場面では「証拠」として役立つこともあります。

さて、今回は創作活動を安心して続けるために、まずは「著作権は作品を作った瞬間からあなたを守っている」ということ、そしてより安心して自分の作品を保護するためには？についてお伝えをいたしました。すこしでも参考になれば嬉しいです！